ムツボシくんの思索室

盲学校に聞く"インクルーシブ教育時代の歩き方"


 皆さんの中には卒業生として、教育者として、あるいは支援者などとして盲学校(本連載では固有名詞以外の視覚特別支援学校を盲学校という表記で統一する)に関心を持ち続けてきた方も多いだろう。筆者も小学部から理療科までの学生時代、そして大学卒業後から教員時代と、人生の約4分の3を故郷の母校・滋賀県立盲学校で過ごしてきた。それだけ関わってきた盲学校だが、意外と知らないのが"盲学校の今"である。
 そこで、2016年度にムツボシくんが訪問しお話をうかがうことができた5校について、これからのインクルーシブ教育時代をどのように進もうとされているのかをテーマにまとめてみた。

「盲学校における盲人教師論のいま昔」
〜60年前の不要論を超えてシンボル化する盲人教師たち〜


  この論稿は、2013年10月20日〜11月10日付け「点字毎日」紙上において4回に分けて発表した「盲学校における盲人教師論」の下書き原稿を加除したものである。明治期、自らその資産を投げ出して盲学校を創立された私たちの盲人先達は、今の盲学校を見てきっとこのように言われるだろう。「私財を投じ艱難辛苦のすえこの地に根付かせた盲学校、俺たちは、見える教師のための職場開拓をしたのではない!」と。ぜひ、この意味を伝えたくてここに拙稿を再掲・公開する。

こんな大学あったらいいな!(視覚障害学生支援の未来像)


 2016年11月23日(水)に日本学生支援機構と宮城教育大学が共催した「障害学生支援セミナー」における発表原稿です。この時のスナップ記事は「ムツボシくんの仙台全盲物語」(2016年版)の「こんな大学あったらいいな!(視覚障害編)」にありま
す。

視覚特別支援学校の子どもたちに対する「将来なりたい職業」全国調査から見えてきたもの


 本稿は、視覚特別支援学校(盲学校)に在籍する児童・生徒に対して平成26年度に実施した「なりたい職業」に関する全国調査をまとめたものです。全国48校279人(小学部119人、中学部160人)から有効回答を得た本調査の内容・結果はU章〜V章に述べていますが、地域校における障害のない小・中学生の「なりたい職業」意識とは明らかに異なる傾向が盲学校にあることがわかりました。また、W章では、本調査から見えてくるものをキャリア教育の視点から分析し、盲学校教育の現状と「なぜ在籍児(生)はその職業を選択するのか」についての関連を考察してみました。X章は、盲学校における今後のキャリア教育の在り方について触れました。特に、調査をまとめ終えた今、私は、視覚障害をもちながら、様々な社会関係の中で生きるこれからの子どもたちのキャリア形成において、盲学校は彼らをいつからどこまでどう支援すべきかを今一度問いかけることが大切であり、それは「学校づくり」につながる盲学校の今日的課題ともなっているということを関係者の方々とともに考えていきたいと感じています。

イエローマップ「仙台駅西口」を作成


 イエローマップとは、点字ブロックを利用した視覚障害者の方の歩行をサポートする触地図のことです。イエローマップでは点字ブロックのラインを描きます。点字ブロックのラインを頭に描きながら歩けるようになることで、白杖の単独歩行をされる人も、身体の向きが地図上でしっかり理解できるようになることでしょう。

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イエローマップでここまできたら、ドトールだって一人でいけるもん!

仙台の月食を指で見る


 2015年4月4日(土曜日)の夜に、ここ仙台でも皆既月蝕のはじめから終わりまでの天体ショーが東南東の空で繰り広げられました。そこで、デジタルカメラで撮影された写真を入手し、立体コピー用紙(カプセルペーパー)を用いて、見えない人のために「指で見る月食」の教材を作成してみました。

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2015年4月4日の満月の画像、さあ、天体ショー・イン・仙台のはじまりはじまり…

触図読み取り実験から見えてきたこと



 本稿は、平成25〜26年度文科省科学研究費補助金をいただき研究したものです。いま求められている「点図読み取り指導プログラム」の開発に向けて、段階的指導に適した触図課題の作成およびその排列に関して、参考となる知見を得るために実施した触図読み取り実験の結果をまとめたものです。

『まねて覚える点図入門
  〜エーデルがひらく図形点訳の世界〜』サポートページ


 長尾 博・畑中滋美 著(読書工房、2015年1月20日発行)
 定価:3500円+税、B5判 144P オールカラー版。

まねて覚える点図入門 表紙の画像

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